Ayameikeあやめ池 井上雅由

Monday, December 18, 2006

あやめ池質問と再提案061212


奈良市からの回答に関して質問と再提案をしました。

奈良市長 藤原 昭 様
2006年12月12日
あやめ池の自然と歴史をいかす会
代表  井上 雅由
奈良市敷島町1丁目548-10

奈良市の都市計画道路「平城学園前線」の変更による
あやめ池下池埋め立て道路計画に関連する質問及び再提案

 11月9日の提案に対して11月22日に奈都計第188号の2にての回答ありがとうございました。 回答には都市計画の担当部門の姿勢は述べられていますが、具体的な説明がないところもありました。以下の項目を質問、再提案します。たいへんご多忙とは存じますが12月22日までに回答お願いします。

1.本計画案を撤回、見直しすること。つまり、下池の埋め立てによる道路計画 駅前広場を抜本的に見直すこと。 に対しては以下の回答です。
「本計画は、昨年12月に設置した「あやめ池遊園地跡地利用検討会」の提言を受け案を作成したものであり、また、地元自治会にも説明し一定の評価を得ているため抜本的見直しは行いません。」
又、本年3月24日付け奈計都第48号の2では
「1.あやめ池下池の埋め立てについて、都市計画道路平城学園前線及び北側駅前広場の整備について検討会で幅広く議論していただいておりすが、今後とも下池についての調整池機能の保全や周辺住民等の意向を勘案した総合的な検討を行って参ります。」 と回答を受けました。

 11月15日のあやめ池公民館での説明会(以下本説明会という。)では、「本説明会は住民の意見を聞くための原案説明会であり、意見を聴いて計画案を作成する」ことが確認されました。
 本説明会では、「池を埋めると言うことを初めて聞いた」との声がありました。又、この原案に続く西大寺や学園前方面の道路整備の見通しがないこと、駅前広場の形状、自然保護、文化財保護、市財政などの観点からこの原案にある池を埋めて道路をつくることに関しては、反対や疑問視する発言が圧倒的多数でした。
 奈良市は「あやめ池遊園地跡地利用検討会」の住民代表に、近鉄があやめ下池を埋め立てて駐車場を建設すると計画した際に、自治会員に説明をしないで独断で承認した連合会長を選出されました。
 あやめ下池を埋め立てて道路を整備するという原案を変更して、埋め立てないことを前提にした計画作成が市民の意見を聴くことになると考えます。 回答お願いします。 その際、「あやめ池遊園地跡地利用検討会」の提言の説明以降、住民等の意向調査を実施されておられましたら、調査の対象者、地域などその結果も併せて説明してください。
 又、現道を改修する場合と池を埋める場合で支出はどれだけ違うのか。文化財の保護に関しての考えも、説明をお願いします。
 「県は市の計画が法を遵守していれば同意し、指導はしない」ということでした。説明会では県から「同意できない」と「指導があった」と聞きました。説明お願いします。

2.あやめ池遊園地跡地利用計画は本都市計画案も含めて、利用計画で生活に大きい影響を受ける、あやめ池に隣接する学園朝日町、学園朝日元町、敷島町、中山西町などに対しても説明会を実施すること。 に対しては以下の回答です。
「本都市計画案及びあやめ池遊園地跡地の土地利用計画について広く周知を図るため説明会等の開催も含め検討して参ります。」

 各地で開催される説明会の具体的な開催日程、開催地域を示しください。 また、その他の検討がありましたら検討結果を示してください。

3.都市計画原案は、都市計画道路、駅前広場のみではなく、あやめ池周辺地域全体の都市計画を立案し、提示すること。 に対しては以下の回答です。
「今回の都市計画原案は、遊園地閉園に伴い大規模な低・未利用地が発生したため、未利用地の有効活用により交通結節機能の強化、駅前機能の整備による地域ポテンシャルの向上等を図り、都市計画マスタープランで位置づけている地域核(地域生活拠点機能)とするため、利便性、安全・安心及び快適性を備えるまちづくりに資するための計画原案です。あやめ池遊園地跡地周辺地域の都市計画については、現行どおりの都市計画を維持し、現在変更の予定はありません。」

 「あやめ池遊園地跡地利用検討会」の提言は、あやめ池下池を埋め立てない、道路計画も変更していないことを前提にまちの骨格構図、ランドスケープ概念図などが描かれております。計画道路の位置を変更することで提言の全てに影響を与えますが、まちの骨格構図、ランドスケープ概念図などは提示されておりません。今回、変更した道路計画を反映した、骨格構図、ランドスケープ概念図など変更前と同等の詳しさで提示、説明をお願いします。
 
4.その他
 1)計画立案に際しては、歩行者に優しいまちづくり及び地元の活性化を優先すること。 に対しては以下の回答です。
「都市計画道路及び駅前広場の歩道幅員やその整備については、国土交通省が定めた「道路の移動円滑化ガイドライン」に則り全ての人にとって使いやすい構造となるよう計画しております。駅前広場の位置についても、あやめ上池への眺望と遊歩道へのアクセスを考慮の上計画し、あやめ池固有の環境と調和した地域価値の向上を図っています。」

 地域価値の向上は是非お願いしますが、あやめ池そのもの、池周辺の桜並木や周辺の緑が地域価値と理解しておりますが、回答の中にある地域価値を具体的にお示しください。
 駅前広場の原案作成は、騒音などの生活環境や地球温暖化防止などを配慮した周辺地域内の交通システム(徒歩、自転車、公共交通優先が重要)の計画に沿ったものと考えます。計画、進捗状況を説明してください。

 2)計画案が作成された時点で、詳細な環境アセスメントを実施すること。
に対しては以下の回答です。
「土地利用計画案に基づき土地の形状の変更がなされる規模は20ha未満であり、奈良県環境影響評価条例に抵触しないため詳細な環境アセスメントは実施されません。しかし、都市近郊には珍しく自然環境が豊かであることから環境調査については、第三者機関である調査専門会社にて実施中です。」

 「あやめ池遊園地跡地利用検討会」には動植物の専門家は選出されませんでした。今回の調査専門会社が実施している調査項目及び調査専門会社の担当者の専門性を説明してください。

 3)検討会の方向性にある項目を具体化すること。
①メタセコイヤの原木及びその群生林の保存 に対しては以下の回答です。
「メタセコイヤ周辺を公園、緑地として整備を行い、できるだけその中で保全に努めます。」

「奈良市巨樹等の保存及び緑化の推進に関する条例」(平成15年4月1日施行)がありますが、本条例に基づいてメタセコイヤの原木及びその群生林を保存することが、市の緑を大切にする姿勢に一致する施策と考えます。本条例に基づいて群生林としてこの付近一帯を保存することを提案します。

 4)環境教育を実施できる場の機能を導入すること。 に対しては以下の回答です。
「あやめ上池の水辺空間を活用した環境教育の場となる親水空間の導入についても遊歩道の整備にあわせて検討して参ります。」

 安全管理の視点のみで池をフェンスで囲ってしまうのではなく、人々が池に入れる場も作ることによって、大人と子どもが一緒に水辺の楽しさ、心地良さ、そしてその危険性も共に学ぶ総合的な教育の場としての整備をすることが、昨今問題となっているいじめや虐待の防止のための、子ども同士、親子のコミュニケーションの場として役立つものと考えますので提案します。

 5)鷺の営巣地の保全。 に対しては以下の回答です。
「鷺の営巣地については、あやめ館周辺で確認されており、今回の事業で営巣地を直接施工するものではありませんが、周辺の施工にあたっては、可能な限り繁殖期を考慮し、また、騒音・震動にも配慮するよう指導いたします。」

 鷺は、今年はあやめ館付近で営巣しましたが昨年は違う場所でした。昨年まで営巣していた林に関してはいかがでしょうか?

 6)奈良市財産区財産に準じる扱いであるあやめ上池周辺を早く住民が自由に歩ける状態にすること。 に対しては以下の回答です。
「あやめ池上池の水辺空間と旧遊園地内既存樹林の緑は、都市近郊には珍しく自然環境が豊かであります。この貴重な地域資源である水辺空間と緑を誰もが享受できるよう道路や遊歩道の整備が早期に完成できるよう進めておりますので事業にご理解ご協力願います。」

 住民が納得した事業には協力します。 工事が開始される時期は存じませんが、周辺地域への説明会を実施し、合意を得るまでには時間がかかるものと推察します。「上池周辺を散歩したい」という住民の期待に応えるために、遊歩道を整備する工事が始まるまでの間に、住民、市民が上池付近を自由に散歩できる状態にする考えはありませんか。

以上、よろしくお願いします。

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